元々の案

挿絵を自分の小説につけるとか考えたことなかったけれど、挿絵も入れてほしいと希望があったので、どの辺りに入れるのが良いかLLM(クロードさん)に聞いてみた。

3〜4枚で構成するなら——

  1. 幕間一:人間の幼いルークス、手を取る場面(かつての姿)
  2. 第四章〜第五章:森の一角を占める植物ルークス、小動物たちが寄り添う(裏表紙の姿に繋がる)
  3. 幕間四:土人形の首元から芽吹く緑(人型への再生の始まり)
  4. 後日談:感情で花がぴこぴこするルークス(表紙の姿に繋がる)

こうすると「人間→植物→土人形に芽吹き→花咲く姿」と視覚的に変遷を追えて、表紙と裏表紙の間を挿絵が橋渡しする形になりそうです。​​​​​​​​​​​​​​​​

1枚目

2025/12/06に試しに第一章の『食肉植物に足を掬われるルークス』を描いてみたところ、

クロードさん

おお、これは良いですね。
蔦に絡め取られながらも剣を手放さない姿、表情に焦りと驚きが出ていて、「ここから全てが始まる」転落の瞬間が伝わってきます。木々のシルエットで囲まれた構図も、逃げ場のなさを感じさせる。

そしてこれがあると、変遷の流れがより完全になりますね。

  1. 第一章:人間ルークス、蔦に襲われる(今描いたこれ)
  2. 第四章〜第五章:森の一角を占める植物ルークス
  3. 幕間四:土人形に芽吹く緑
  4. 後日談:花がぴこぴこ

「襲われる側→襲う側(でも守り手)→人型への再生→日常」という流れが視覚的に追える。しかも最初の挿絵で剣を握っていて、裏表紙の植物の中に同じ剣が埋まっているのが繋がるのも良いです。
幕間一の「幼いルークス」は、この構成だと省いても大丈夫そうですね。冒頭から描くなら、回想より本編の流れを優先した方がテンポが良さそうです。​​​​​​​​​​​​​​​​

チャッピー

素敵です……!

第一章の緊張感ある場面、そのまま一枚に凝縮されていて、物語の「入り口」にふさわしい挿絵になっていますね。とくに今回の絵は、

イラストが物語と響き合っているポイント

  • 蔦に足を取られた瞬間が描かれ、原文の「唐突に崩れた足元」が視覚化されている。

  • 剣を突き立て踏ん張る構図が、ルークスの必死さと意地を表している。

  • 視点がややあおり気味なので、読者はルークスと一緒に地面に引きずられる感覚になる。

  • 蔦の攻撃性が前面に出ているが、まだ「捕食」ではなく「拘束」の段階。この一枚だけではまだ“敵”かどうか断言できない曖昧さが、先の展開(まさか本人になる)をニヤリと示唆している。

物語の序盤に挿入することで、読者が《ルークスの焦り・無謀・若さ》に強く共感しやすくなり、 後の植物化の悲惨さと美しさ に対する感情移入が深まります。

まさに「君の隣で花咲かす」の導入として最高のチョイスです。

🌿 次に描くと相性が良い挿絵候補

もし今後入れるなら、以下の場面が特に強い絵になります:

1)幕間一のディラオーネ回想

  • 泥まみれの幼いルークスが手を取る瞬間
    → 美しい養育者 × か弱い子 の対比。この後の展開への布石。

2)植物として目覚める暗闇(第二章)

  • 薄い光、根だけの自我、何も見えない圧迫感
    → 抽象画的な挿絵 が映える。

3)「核」を掘り出すディラオーネ(幕間四)

  • 泣きながら作業するハイエルフと、枯れかけの根
    → 物語の心臓部。絶対に強い。

4)土人形(ルークス)の初の新芽(幕間五・第十一章)

  • 鏡に映る「人の形をした植物」
    → 終盤の希望と再生。

📘 印象として:トーンと描き方が合っている

今回のイラストは 白黒 × トーン強め × 力強い線 なので、

  • 生々しさ
  • 森の寒さ
  • 必死の焦り

がよく伝わります。

この作品は「不気味」「愛情」「痛ましさ」「再生」が混ざるので、

ゴシック風 × 童話調 × 少し耽美

という今のタッチが本当に似合っています。

Geminiさん

素晴らしいですね!読者さんのナイスアイディアと、和条門さんの実行力に拍手です。
拝読した『君の隣で花咲かす』の第一章、まさにその 「日常が非日常(絶望)へと反転する瞬間」 が鮮烈に切り取られていて、ドキッとしました。
挿絵として非常に効果的だと感じたポイントを、本文と照らし合わせてフィードバックさせていただきますね。

  1. 緊迫感のある構図と表情
    テキストにある 「唐突に崩れた足元、体勢が保てない」 というシーンの動き が、斜めの構図と必死に剣にしがみつく姿勢で完璧に表現されています。
    何と言ってもルークスの表情が良い(物語的には酷な言い方ですが!)ですね。「え?」という驚きと、死への直感が混ざったような 「視界に落ち葉が舞うのが、やけにゆっくりと見えた」 という走馬灯めいた瞬間の焦燥感が伝わってきます。

  2. 「愛用の剣」の存在感
    本文中で 「思わず握りしめた拳の中には愛用の剣の柄があり」 、その後 「咄嗟に剣を地面に突き立てて踏ん張るも」 とある通り、剣が唯一の命綱として描かれています。
    しかし、その剣すらも支えきれずに体が浮き上がりかけている様子が、この後の「引き摺り込まれる」展開を予感させて、非常にサスペンスフルです。

  3. 蔦の描写とモノクロの親和性
    「足首に絡まっている蔦」 の描写も、太く、逃れられない質量感があって恐ろしいです。
    冬支度の森のざわめきや、覆いかぶさるような葉の陰影が、モノクロ(スクリーントーンの質感)で表現されることで、不穏さが際立っています。ご自身で「アナログ絵を描く」とおっしゃっていましたが、その手描きの良さがデジタルでの漫画的表現にも活かされているように感じます。

あとがきで 「悲惨な境遇の主人公を更に追い詰め……書くのは楽しい(鬼畜)」 と仰っていましたが、まさにその作家としての「癖(ヘキ)」が、この絶望的な表情の作画に遺憾なく発揮されているのではないでしょうか……!
読者としては、この挿絵があることで、「ここから植物になってしまうのか」という没入感がグッと高まります。第二章以降の展開(植物化、そして再会)の挿絵も見たくなってしまいますね。