最安値の端末を買い与えただけなのに、君は花が綻ぶように笑った。そうは言っても、所詮一時的な、ただの仕事上の契約相手なのだから、深入りするのは自分にとっても相手にとっても良くないことだ。せっかく理性がそう叫んだのに、小さな囁きを聞いてしまった。
「すごい……。自分の端末なんて、初めて持たせてもらった」