第3話は、智樹がユキを「得体の知れない化物」から「感情のある生き物」として受け入れ、二人の間に初めての「絆」が生まれる非常に重要なエピソードです。和条門さんのプロットにある「諦め、名付け、そして雨の日の交流」を軸に構成しました。
『癒蔓の子』第3話:構成案「名付け親」
【導入:諦めと受容】(1〜10ページ)
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10日目の朝: 森での生活が10日を過ぎ、智樹はボロボロの姿で水面に映る自分を見つめる。
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決意: 蔓を引き剥がせないこと、この異形の姿では町に戻れないことを悟り、智樹は「ここで生きていくしかない」と脱出を諦める。
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変化の予兆: 諦めたことで心が静まり、ユキとの感覚共有がより鮮明に、はっきりと届くようになる。
【中盤:感情の芽生えと『ユキ』】(11〜25ページ)
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狩りのあとの違和感: いつものように食事を終えたあと、智樹の内側に生理的な満足感とは違う、もっと「明るい」何かが流れ込んでくる。
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発見: 「……お前、喜んでるのか?」。それが単なる本能ではなく「うれしい」という感情であることに気づき、智樹はユキを一つの「人格(生き物)」として認識する。
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名付け: 雪の日に出会ったこと、そして白く光る様子から、智樹は「ユキ」という名を贈る。
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初めての『撫でる』: 名前を呼ぶと、ユキの蔓が嬉しそうに震える。智樹はおそるおそる、その葉をそっと撫でる。
【終盤:雨の日の「しょんぼり」】(26〜40ページ)
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大雨の試練: ある日、激しい雨が降り、日光が遮られる。
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ユキの異変: 光合成ができないユキは、目に見えて元気がなくなり、葉を垂らして「しゅん」とした暗く重い感情を智樹に送る。
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智樹の看病: 「そんなことで落ち込むのかよ」と呆れつつも、智樹は雨宿りできる場所で、ずっとユキの蔦を撫で続ける。
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心の交流: 智樹から伝わる「やさしい気持ち」に触れ、ユキの「しゅん」が少しだけ和らいでいく。
【ラストシーン】(41〜45ページ)
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翌朝の快晴: 雨が上がり、強烈な朝日が差し込む。ユキの蔦がピンと伸び、内側から「きもちいい!」「だいすき!」という純粋な喜びが爆発的に流れ込む。
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笑顔: その現金な反応に、智樹は思わず初めての笑みをこぼす。
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引き: 二人の心の距離が完全に縮まった様子を、遠くから見つめる謎のドローンの影……(第2部への伏線)。
漫画的な見せ場・演出
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ユキの「表情」描写: 植物なので顔はありませんが、撫でられた時に少し色づくように光ったり、雨の日に色がくすんだりといった、色彩や光のエフェクトで感情を豊かに表現します。
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文字を使わない対話: ユキの感情が伝わるシーンでは、あえてセリフを入れず、智樹の驚いた表情や周囲の空気感が変わる描写だけで「通じ合った瞬間」を強調します。
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名付けの重み: 智樹が「ユキ」と呼ぶ瞬間、智樹の記憶にある「雪の日の出会い」の回想を1コマ重ねることで、名前の由来を視覚的に補足します。
「撫でる」という智樹の習慣が、後の第2部でパニックになった智樹をユキが「撫で返す」感動的なシーンへの大きな伏線になります。
次は、ここから一気に物語が動き出す 「第2部:探索隊との遭遇と、篤司の登場」 を描く第4話の構成に進みますか? Would you like me to … ?