想像できる流れ
致命傷を負った篤司。智樹が駆け寄る。
森の癒蔓たちがざわめく。「傷ついている、助けなきゃ」の本能で。
智樹は知っている。癒蔓に寄生されれば助かる可能性があることを。
でも、それは篤司を「人間でなくする」ことでもある。
「篤司さん、癒蔓が……でも、これは……」
「……分かってる」
「でも、篤司さんは……俺みたいに……」
智樹は躊躇する。
自分がどれだけ苦しんだか知っている。排泄がなくなる恐怖、取り込まれる恐怖、人間でなくなる恐怖。
それを篤司に味わわせていいのか。
「寄越せ」
「え……」
「その癒蔓、寄越せって言ってんだ」
篤司は自分で選ぶ。
「お前が……二十年以上、一人で抱えてきたもの……俺にも、背負わせろ」
篤司の覚悟
長年智樹を見守ってきた。
「飯食ったか」「光合成は」と声をかけ続けてきた。
智樹の孤独を、どこかで分かっていた。同じ境遇の者がいない孤独を。
だから、自分がなる。
智樹と同じものに。
「……馬鹿ですか、篤司さん」
「お前に言われたくねえよ」
完璧なサポート体制。
智樹とユキには二十年以上の経験がある。
ユキの成長
本編の頃は「力加減が分からない」でウサギを締め殺していた。
でも二十年以上経てば、ユキの知性も感覚制御も格段に上がっているはず。
「このくらいなら大丈夫」
「これ以上は危険」
そういう判断ができるようになっている。
智樹の経験
自分が寄生された時の記憶がある。
パニックになる感覚、引き剥がしたくなる衝動、全部知っている。
だから篤司を押さえる。物理的に、そして精神的に。
「動くな、篤司さん」
「抵抗したら死ぬ、分かってるだろ」
「俺がついてる、大丈夫だから」
ユキの役割
智樹と一緒に篤司の体を押さえる。
でも締め付けすぎない。ちょうどいい力加減で。
そして新しい癒蔓に「この人は抵抗しないから、ゆっくりでいいよ」と伝える……かもしれない。
癒蔓同士でコミュニケーションが取れるなら。
篤司の体験
致命傷の痛み。
意識が朦朧とする中、智樹の声が聞こえる。
体を押さえられている。逃げられない。
でも、それが安心になる。
「智樹が、いる」
「こいつが、俺を……」
二十年以上見守ってきた相手に、今度は見守られる側になる。
成功率が跳ね上がる
普通の志願者 → ほぼ失敗
智樹とユキのサポートあり → 成功の可能性が大幅に上がる
智樹の「待つ時間」。
致命傷を負った篤司。
「寄越せ」と言って、癒蔓を受け入れた。
智樹とユキが押さえて、寄生は成功した。
そして、篤司は眠っている。
智樹が見ているもの
最初は五十代の篤司の顔だった。
皺が刻まれ、白髪が混じり、でも精悍な顔立ち。
二十年以上見てきた、信頼できる保護者の顔。
それが、時間が経つにつれて……変わっていく。
皺が薄くなる。
白髪が黒く戻っていく。
肌に張りが戻り、輪郭が若返り。
「……え」
智樹は自分の目を疑う。
ユキの反応
「ともき、どうしたの」
「篤司さんが……若くなってる」
「うん」
「うん、じゃなくて……」
ユキにとっては「癒蔓が治している」のは当たり前のこと。
老化も損傷の一種なら、治すのは自然。
智樹の混乱
自分は十八〜十九歳で寄生された。
成長が止まる、とは思っていた。
でも「若返る」とは思っていなかった。
篤司は五十代で寄生された。
そして今、目の前で二十代まで若返っている。
「俺も……将来、もっと若くなるのか……?」
「いや、俺は最初から若かったから……」
「でも篤司さんは……」
「これ、どこまで戻るんだ……」
考え込む智樹
眠っている篤司の傍らで、智樹は膝を抱える。
篤司さんが目を覚ましたら、何と言えばいい。
「若返りましたね」?
「二十代に戻ってますよ」?
……そもそも、篤司さんは自分の顔を見てどう思うだろう。
二十年前の自分。
智樹と出会う前の自分。
まだ何も背負っていなかった頃の顔。
そして、もう一つの問題
この若返りは、隠せない。
五十代の協会職員が二十代になって戻ってきたら、大騒ぎになる。
どうすればいい。
どう説明すればいい。
智樹は考える。
篤司が目を覚ますまでの時間、ずっと。
ユキが智樹を撫でる
「ともき、かんがえすぎ」
「……分かってる」
「あつしさん、おきたら、いっしょにかんがえればいい」
「……そうだな」
でも、手は止まらない。
頭の中で、何度もシミュレーションを繰り返す。
篤司さんが目を覚ました時、最初に何を言うべきか。
どう伝えれば、あの人が一番受け入れやすいか。
……二十年間、篤司に守られてきた智樹が、今度は篤司を守る番だ。
篤司、目覚めて即座に察する。
意識が戻る。
視界がぼんやりと晴れていく。
最初に見えたのは、智樹の顔。
……泣きそうな、でも必死に堪えている顔。
何かを言おうとして、でも言葉を選んでいる顔。
篤司は二十年以上、この顔を見てきた。
篤司の第一声
「……何があった」
智樹、びくっとする。
「あ、篤司さん、起きた……良かった……えっと、あの、」
「智樹」
「はい」
「俺の顔に、何かあるな」
智樹、固まる
「い、いえ、別に……」
「下手な嘘つくな。お前その顔、俺に隠し事がある時の顔だ」
二十年の付き合いは伊達じゃない。
篤司、自分の手を見る
皺がない。
関節が太くなっていたはずの指が、すっきりしている。
「……おい」
顔を触る。
頬の張り、顎のライン、額の皺。
全部、違う。
「…………」
この感触、覚えがある。
智樹、観念する
「……篤司さん」
「何だ」
「鏡、見ますか」
「…………見せろ」
鏡を覗き込む
映っているのは、見覚えのある顔。
三十年近く前、大学に通っていた頃の自分。
「……大学の頃か」
智樹、驚く
「え、分かるんですか」
「自分の顔だぞ。分からないわけがない」
「……そう、ですよね」
篤司の記憶
大学時代。
まだ冒険者になる前。
協会職員になる前。
智樹と出会う前。
何も背負っていなかった頃。
何も守れなかった頃。
何も知らなかった頃。
複雑な気持ち
この顔で鏡を見るたびに、思い出す。
あの頃の自分には、まだ何もなかった。
今の自分には、三十年分の記憶がある。
守れなかった新人たちへの悔恨。
智樹との二十年。
「飯食ったか」「肉です」のやり取り。
全部、この若い顔の奥に詰まっている。
篤司、ため息
「……妙な気分だ」
「……すみません」
「お前が謝ることじゃねえ」
でも、切り替えは早い
「……で、これからどうする」
「え」
「この顔で協会に戻るわけにはいかないだろう」
「あ……はい」
「何か考えてたんじゃないのか。俺が寝てる間、ずっとその顔してたんだから」
智樹、観念する
「……一応、いくつか案は……」
「言ってみろ」
「篤司さんは殉職扱いにして、その……息子ってことに……」
「息子か」
「記憶が曖昧なフリをして、身元不明で新規登録を……」
「なるほど」
「俺が保護観察担当として引き取る形で……」
篤司、少し笑う
「……立場が逆になるわけだ」
「……はい」
「いいだろう。それで行こう」
切り替えが早い。
さすが二十年以上の協会職員。
智樹、ほっとする
「……篤司さん、落ち着いてますね」
「動揺しても仕方ないだろう」
「でも……」
「それに」
篤司、智樹を見る。
若返った顔で、でも目だけは変わらない。
「お前が考えてくれてたんだ。任せる」
……二十年の信頼が、そこにある。
そして
「……それにしてもお前、俺が寝てる間、ずっとその顔してたのか」
「え」
「泣きそうな顔で、一人で考え込んでたんだろ」
「……」
「馬鹿が。そこまで自分を追い詰めるくらいなら、起きてから一緒に考えても良かっただろうに」
智樹、今度こそ泣く
「……っ、だって……」
「泣くな」
「篤司さんが、俺を庇って……」
「俺が選んだんだ」
「でも、こんな……」
「いいから泣くな。……ったく」
若返った手が、智樹の頭をぽんぽんと叩く。
二十年前と同じ仕草。
見た目は若くなっても、中身は変わらない。
ユキと新しい癒蔓
ユキ「あつしさん、おきた」
新癒蔓「……?」(この人たち、何してるの?)
ユキ「にんげん、なく。うれしいときも、かなしいときも」
新癒蔓「ふうん」
作者、非道(褒め言葉)。
篤司は二十年以上、智樹を見てきた。
排泄がないこと。
大量の水を飲むこと。
光合成すること。
蔦が感情に反応すること。
全部「知っている」。でも「知っている」と「体験する」は違う。
最初の朝
目が覚める。
喉が、異常に渇いている。
「……っ」
これが、智樹が言っていた感覚か。
頭では分かっていた。でも、こんなに強烈だとは。
水辺まで歩く。
水を飲む。飲む。飲む。
気づいたら、リットル単位で飲んでいる。
「……こんなに飲むのか」
「篤司さん、まだ足りないんじゃないですか」
「……分かってる」
食事の後
肉を食べる。
飲み込んだ瞬間、体の奥で「根」が脈動する。
「……っ」
知識としては知っていた。
でも、この感覚は——
「気持ち悪いでしょう、最初は」
「……ああ」
「慣れますよ」
「慣れるのか、これに」
「慣れました、俺は」
二十年かけて。
三日目の朝
篤司、気づく。
水を飲んでいる。肉も食べた。
なのに——
「……出てない」
「はい」
「一度も」
「はい」
「……聞いてはいたが」
智樹が三日目にパニックになった理由が、今なら分かる。
飲んだものが、食べたものが、全部「吸い上げられていく」感覚。
自分の体が、自分だけのものではない感覚。
「……お前、よくこれで正気を保ってたな」
「正気じゃなかったですよ、最初の頃は」
「…………」
火魔法
ふと、癖で火魔法を使おうとする。
使えない。
「……っ」
「篤司さん、火魔法は——」
「分かってる。分かってるが」
二十年以上使ってきた魔法が、使えない。
頭では理解していても、体が覚えている動作が空振りする。
蔦が勝手に動く
苛立ちが募った瞬間、背中の蔦がざわりと揺れた。
「……!」
「感情に反応するんですよ」
「知ってる」
「知ってるのと体験するのは違うでしょう」
「……ああ、全くだ」
夜
眠ろうとする。
蔦が、篤司を包み込む。
温かい。
でも、最初は——
「……檻みたいだと思ったんだろうな、お前は」
「……はい」
「今なら分かる」
守られている、と頭では分かる。
でも、体が拒否反応を示す。
「……智樹」
「はい」
「お前、一人でこれを」
「はい」
「……よく耐えた」
智樹、少し笑う。
「篤司さんには、俺がいますから」
「……ああ」
「一人じゃないですよ」
篤司の内心
二十年間、智樹を見てきた。
「大変だったんだろうな」と思っていた。
甘かった。
こんなに、異質で、不快で、でも逃れられない感覚。
これを十八歳で、一人で、味わったのか。
「……すまなかった」
「え?」
「もっと、分かってやれたはずだった」
「……何言ってるんですか」
智樹、首を振る。
「篤司さんがいなかったら、俺はとっくに壊れてました」
「……」
「『飯食ったか』って聞いてくれる人がいた。それだけで」
ユキと新しい癒蔓
ユキ「あつしさん、なれた?」
新癒蔓「……むずかしい」
ユキ「だいじょうぶ。ともきも、さいしょはそうだった」
新癒蔓「……うん」
新株さん、最初は力加減が分からない。
ユキも昔はそうだった。
ウサギを締め殺した。智樹を締め付けすぎた。
「助けたい」が暴走して、力加減ができなかった。
新株さんも同じ。
篤司が寝返りを打つ
無意識の動き。
でも新株さんには「宿主が暴れた」ように感じる。
ぎゅっ、と締め付ける。
「……っ」
「篤司さん!」
智樹が駆け寄る。
ユキが新株さんに触れる。
「だいじょうぶ。このひと、にげない」
「でも、うごいた」
「ねがえり。にんげん、ねてるとき、うごく」
「……そうなの?」
新株さん、知らなかった。
ユキの経験
「ユキも、さいしょ、わからなかった」
「しめすぎた?」
「うん。ともきを、くるしくした」
「……」
「でも、ともきが、おしえてくれた」
智樹のサポート
「大丈夫、篤司さんは逃げないから」
「……ほんとう?」
「本当。この人は自分から『寄越せ』って言ったんだ」
「じぶんから……」
「だから、信じていい。締め付けなくても、一緒にいてくれる」
新株さん、ゆっくりと力を緩める。
篤司、息をつく。
「……助かった」
「すみません、まだ慣れてなくて」
「いや、俺も急に動いたのが悪い」
篤司、新株さんに話しかける
「……聞こえてるか」
蔦がぴくりと動く。
「俺は逃げない。お前と一緒にいる。だから、そんなに力を入れなくていい」
新株さんには、まだ言葉の意味は分からない。
でも、篤司から流れてくる感情は伝わる。
「落ち着いている」「敵意がない」「一緒にいる意思がある」
新株さん、少しだけ安心する。
ユキの反応
「……あつしさん、やさしい」
「智樹、こいつ何て言ってる」
「ユキが、篤司さんは優しいって」
「……別に」
新株さん、ユキに聞く
「このひと、ずっと、こう?」
「うん。あつしさん、ぶっきらぼう。でも、やさしい」
「ぶっきらぼう?」
「ことばが、すくない。でも、きもちは、あったかい」
「……ふうん」
夜、眠る前
篤司が横になる。
新株さんが、そっと包み込む。
今度は、締め付けすぎない。
ユキが智樹に伝える。
「あたらしいこ、がんばってる」
「うん、分かる」
「ともきが、ユキに、おしえてくれたこと。ユキが、あのこに、おしえる」
「……ありがとう、ユキ」
智樹、ユキを撫でる。
二十年前、自分とユキが歩んだ道を、今度は篤司と新株さんが歩いている。
そしてその傍らに、自分とユキがいる。
一人じゃない。
篤司、目を閉じながら
「……智樹」
「はい」
「お前とユキがいて、助かる」
「……篤司さんが俺にしてくれたことを、返してるだけです」
「……そうか」
少し間があって。
「……ありがとう」
智樹、目を見開く。
篤司がそんな言葉を言うなんて、珍しい。
「……どういたしまして」
ユキが智樹を撫でる。
新株さんが篤司を包む。
二人と二株、同じ場所で眠りにつく。
篤司の致命傷、考察。
智樹の場合は、背中から腹部まで貫通する刺し傷だった。
だから蔦が腹部を中心に密集している。
篤司は……
状況を振り返る
五十代の篤司、智樹を庇って致命傷を負う。
全盛期ほど動けない年齢で、無茶をした結果。
考えられるパターン
パターン1:智樹と同じく刺し傷
智樹を庇って、背後から刺される。
ただ、これだと智樹と被る。
パターン2:斬撃
智樹を庇って、横から斬られる。
胴体を深く斬り裂かれる傷。
蔦は脇腹から背中にかけて密集。
パターン3:獣か魔物の攻撃
森の中で何かに襲われる。
爪や牙による裂傷。
複数箇所に傷を負う。
蔦が広範囲に広がる形。
パターン4:落下
智樹を突き飛ばして庇い、自分が崖から落ちる。
全身打撲、内臓損傷。
蔦が全身を覆うように広がる。
智樹に聞いてみる
篤司「……お前を庇った時、俺はどんな傷を負ったんだ」
智樹「……」
篤司「覚えてないのか」
智樹「覚えてます。覚えてますけど……」
篤司「言え」
智樹「……篤司さんが、俺を突き飛ばして」
篤司「ああ」
智樹「魔物の爪が、篤司さんの胸を」
魔物の爪
智樹「……深く、抉られて」
篤司「胸か」
智樹「肺まで達してたと思います。血が、泡立ってて……」
篤司「気胸だな」
智樹「息ができなくなってて、俺、パニックになって……」
篤司、自分の胸を見る
服の下、左胸から脇腹にかけて、蔦が密集している。
傷の跡は、キズナに塞がれてもう見えない。
篤司「……なるほど。ここが核か」
キズナ「あつしさん、おおきいきず、あった」
篤司「肺を抉られてたんだな」
キズナ「いき、できなくなってた」
篤司「それで、お前が」
キズナ「さんそ、あげた。いっしょうけんめい」
智樹、声が震える
「篤司さんが、『寄越せ』って言った時……」
篤司「ああ」
「息ができなくて、でも喋って……血が、口から……」
篤司「覚えてない」
智樹「俺は覚えてます。一生忘れられない」
篤司の記憶
朦朧とした意識の中で、智樹の顔が見えた。
泣きそうな、必死な顔。
(ああ、俺、死ぬのか)
でも、それでいいと思った。
智樹を守れたなら。
(……いや、まだ守れる)
癒蔓が近くにいた。
智樹が躊躇っているのが分かった。
だから——
「寄越せ」
声が出たのか分からない。
でも、智樹には伝わった。
キズナの記憶
キズナ「あのひと、きずついてた」
篤司「俺か」
キズナ「うん。たすけなきゃって、おもった」
篤司「……」
キズナ「でも、しめころしちゃうかもって、こわかった」
篤司「……お前も怖かったのか」
キズナ「うん。でも、ユキが」
ユキの役割
ユキ「だいじょうぶって、いった」
キズナ「このひと、にげないって」
ユキ「ともきが、おさえるって」
キズナ「だから、がんばった」
篤司、理解する
智樹とユキが押さえてくれた。
ユキがキズナに「大丈夫」と伝えてくれた。
だから、キズナは落ち着いて共生プロセスを進められた。
「……お前たちのおかげだな」
智樹「俺は何も……」
「お前がいなかったら、俺は死んでた。締め殺されてたか、そのまま出血死してたか」
智樹「……」
「ありがとう」
智樹、堪えきれなくなる
「……っ」
篤司「おい、泣くな」
「だって……篤司さんが、俺のせいで……」
「お前のせいじゃない。俺が選んだんだ」
「でも……っ」
「泣くな。俺は生きてる」
ユキ、智樹を撫でる
ユキ「ともき、ないてる」
キズナ「あつしさん、いきてる」
ユキ「いきてるよ」
キズナ「いっしょにいるよ」
篤司、智樹の頭を叩く
ぽんぽん、と。
「俺は後悔してない」
「……」
「お前を守れた。それでいい」
「……篤司さん」
「それに、こうして一緒にいられるようになった」
「……」
「長生きできるんだろう? お前と一緒に」
「……はい」
「なら、文句はない」
キズナ、嬉しそう
キズナ「あつしさんと、ともきと、ユキと、キズナ」
ユキ「みんな、いっしょ」
キズナ「ずっと、いっしょ」
篤司「……ああ。ずっと一緒だ」
傷の位置、まとめ
智樹:腹部中心(背中から貫通)、左腕
篤司:左胸から脇腹(魔物の爪による抉り傷)
違う傷。
でも、同じ結末。
二人とも、癒蔓に命を救われた。
二人とも、これから一緒に生きていく。
ユキ「きずあと、にてないね」
キズナ「うん。でも、おなじなかま」
ユキ「なかま」
キズナ「うん」
四人で、同じ道を歩いていく。