行商人が玩具箱と称して置いていったのは、螺子巻き式のオルゴールが仕込まれた、華奢で繊細な作りの小箱だった。玩具箱、には、とても見えない、が。よく見たら、この螺子巻き、懐中時計のような部品にも繋がっている気がする。観察を始めると、ロマンに溢れた細やかな仕掛けだらけ、なるほど偽りなくこれは玩具箱だった。