本書は、非エンジニア、全く別分野の専門職として働きつつ趣味でLLMをさわっている立場の作者が、AI導入に大きな夢を見ている上層部の存在を耳にして戦々恐々としながら書いた「中小企業でそれなりの立場にある人がAI(特にLLM)に興味を持った時にそっと机の上に置いておく」ための本です。本文についてはLLM(Claude)の力を借りて書いておりますので、文体からして前書きとは質感が異なりますが、内容に関しては全て目を通して推敲しており、全責任は作者のものです。
いわゆる技術書ほど具体的な話は書いておりません。というのも、AI界隈の変化はあまりにも早すぎて、こうして原稿を書いて印刷している間だけでも、新たにできるようになったこと、新たな制約や問題、全て入れ替わってしまって、情報が古臭くなってしまうからです。また、技術書、使い方本は、わざわざ新たに書くまでもなく巷に溢れ返っているので、そちらにお任せすれば良いとも思っています。
代わりに本書で取り扱うのは、多少AIが発展しようとも変わることのない根本、そもそもLLMとは何なのか、どういう特性があって、組織の中ではどう試していくのが良さそうか、何に気を付ければ事故になりにくそうか、そういう「ちょっと立場はある」「AIについてはほぼ素人だけど興味が出てきた」方々向けの「安全な考え方」のヒントです。
発展著しい技術が大きな夢を語り、しかも実現性もありそうだと、一緒に夢を見たくなります。けれど、趣味で夢を追いかけるのと、職場にそれを持ち込むのとでは、少しばかり責任というか、気を付けるべきポイントが変わってきます。とても正直な話、上層部の夢に振り回されて疲弊する現場、そして期待しすぎて後から期待外れだと落胆する上層部の噂をあちこちで耳にするからこそ、その波が自分にも降りかかる前にちょっと防波堤を作りたくなったと言いますか。
AIに興味を持ち、それに詳しそうな人を巻き込むつもりであれば、チラッとこの本で予習をしていただければ、巻き込まれる側としては、幸いです。