瀬戸内サイクリング

多島海を橋とフェリーで縫う線と点の旅。琵琶湖(→ 電車で廻る琵琶湖観光)が一つの湖面をぐるりと囲む「閉じた円」だとしたら、こちらは島と島のあいだを橋で渡り、時にフェリーで跳ねて、海路と陸路を織り交ぜていく「開いたネットワーク」。そもそも構造が違う、というところから面白い。

瀬戸内7海道という総称

瀬戸内の自転車道は、しまなみ海道を筆頭に複数の「海道」が連なっていて、瀬戸内7海道(しおまち海道を加えて8海道とも)という呼び方がある。主な顔ぶれは、しまなみ・とびしま・さざなみ・ゆめしま・はまかぜ・しおまち など。それぞれが独立したコースでありつつ、尾道や呉で結節して連続走行もできる、という二重構造になっている。

本ページは下調べのハブなので、まずは主要な三海道——しまなみ・とびしま・さざなみ——の性格の違いを押さえた上で、詳細は各子ページに降ろしていく。

三海道の性格比較

海道区間距離性格
しまなみ海道尾道〜今治約70km本丸。7橋6島、本州〜四国を渡れる唯一、観光インフラ圧倒的
とびしま海道呉〜岡村島約30km裏しまなみ。静謐、信号ほぼなし、御手洗地区
さざなみ海道尾道〜呉約82km本州側海岸線。三原〜竹原絶景、竹原町並み保存、7海道最長

「本丸・裏・陸」と言い換えてもいい。しまなみが観光地として完成された華やかな本丸なら、とびしまは隣で静かに息をしている裏道、さざなみは島を一切またがず本州の海岸線を延々と辿る陸ルート。走って得られる体験がそれぞれ別物になる。

尾道というハブ

地図を見ていると、尾道が全体のハブとして機能している構造が浮かび上がる。しまなみ海道の北端であり、さざなみ海道の東端でもあり、瀬戸内クルージングの発着港でもある。「尾道から西(さざなみ)にも南(しまなみ)にも出られる」という結節点は、旅のプランを組むときの起点として極めて使いやすい。

とびしま海道の入口である呉も、さざなみ海道で尾道と繋がっているので、尾道→さざなみ→呉→とびしま→岡村島→フェリー→大三島→しまなみ→今治 という線で引くと、三海道を一筆書きで縦断できてしまう。総距離200km超、日程は2〜3日——距離と体力のハードルは高いが、構造的にはこの一本が「究極の瀬戸内サイクリング」になる。玄人向けの周遊ループとして、ここでは枠だけ置いておく(詳細が必要になったら各子ページで掘る)。

周遊ループの考え方

どこを起点にどう回るか、という設計は時間と体力次第。おおまかに三段階。

入門は、しまなみ一本。尾道から今治まで70kmを1日で抜けるか、瀬戸田で分割して2日にするか(→ しまなみ海道)。観光インフラが整っているので、初回はここを選ぶのが素直。

中級は、しまなみ+片方。しまなみの前後にとびしまかさざなみを継ぎ足す。呉を経由するルートなら、しまなみで今治まで抜けた後、フェリーで岡村島に渡ってとびしまを北上し、呉経由でさざなみ北上で尾道に帰ってくる、というループが綺麗に閉じる。

上級は、三海道縦断。前述の尾道起点200km超ルート。

子ページと横串

関連:自転車キャンパー(フラッと旅の別形態)、電車で廻る琵琶湖観光(閉じた円の対比)、ビワイチ(自転車)

ソース

最終リンク確認: 2026-04-21(大手除外)